インビザライン マウスピース矯正について詳しく解説

名古屋市東区にあるインビザライン矯正専門クリニック、アラインクチュールデンタルオフィス 名古屋栄院 院長 竹内敬輔です。
昨今、急速に広がりを見せているマウスピース矯正。
世界そして日本においてマウスピース矯正では圧倒的シェアを誇る「インビザライン」について、国内では25名(2024年10月現在)の歯科医師のみが認定されている講師インビザライン・ファカルティの竹内敬輔が解説いたします。
インビザライン マウスピース矯正とは
インビザラインとは透明に近いマウスピース型矯正装置(インビザライン・アライナー)を装着して段階的に歯並びを綺麗にする治療方法です。
インビザライン マウスピース矯正の歴史
全世界の患者様を素敵な笑顔を導くために、1997年から独自技術の研究と改良を続けております。
世界96か国、それぞれの地域に所属しているファカルティ(米アラインテクノロジー社認定)のもとでインビザライン矯正のために必要なトレーニングを受け、ライセンスを取得した歯科医師のもとで矯正治療を受けることができます。
世界で1700万人が使用する実績
基本的に年齢の制限はありません。子どもから大人までご使用いただけます。
これまでに世界で1700万人を超える患者様がインビザライン矯正によって素敵な笑顔を手に入れています。
(2024年6月時点における「インビザライン・システム」および「インビザライン Goシステム」の合計)

インビザライン マウスピース矯正の基本的な特徴
治療開始前に歯の動きをシミュレーションし、治療のゴールをイメージすることができます。
アラインテクノロジー社は1700万人以上の患者データに基づき、マウスピース型矯正装置(インビザラインアライナー)の素材や歯を動かす仕組みを改良し続けています。
※担当する歯科医師によって治療のゴールは様々であり、また必ずしもシミュレーションされた治療ゴールに到達するとは限りません。

メリット❶ お口の中のトラブルを起こしにくい
持続的にゆるやかな力をかけ、短期間で次のステージのマウスピース型矯正装置(インビザラインアライナー)に交換するので従来型のマルチブラケット矯正と比較すると痛みが少ないことが特徴の一つです。
また、マウスピース型矯正装置(インビザラインアライナー)は患者様の歯にフィットするようにカスタムメイドされます。
歯と歯茎が接する部分もトリミングされていて、より快適に過ごせるようにデザインされています。
※治療途中にブラケットやワイヤーが外れたりといった緊急トラブルはほぼありません。

メリット❷ 変わらない日常生活
マウスピース型矯正装置(インビザラインアライナー)は食事など、必要な時には取り外すことができるので、装置に食べ物が詰まる心配が無く、治療中も普段通りに食事ができます。
通院は1~2か月に1回程度。定期的に担当の歯科医師に治療の進行具合を確認する必要がございます。
※通院の頻度は歯科医院によって異なります。定期的な通院が行われない場合には重篤な弊害を引き起こす可能性があります。

インビザライン マウスピース矯正とマルチブラケット矯正の違い
マルチブラケット矯正
従来型の歯列矯正治療で最も一般的なのはマルチブラケット・システムによる治療方法です。このマルチブラケット・システムを用いた歯列矯正治療では1本1本の歯牙にブラケットと呼ばれる装置を接着し、このブラケットのスロット内にワイヤーを通して結紮します。これにより1本1本の歯牙がワイヤーに沿って排列されていくという仕組みです。

インビザライン マウスピース矯正
インビザライン矯正では、インビザラインアライナー(マウスピース型矯正装置)を装着することによって、その形状通りに1本1本の歯牙が排列されていきます。ブラケット装置は用いず、その代わりに適性な歯牙移動を行うためにアタッチメントと呼ばれるものを特定の歯に接着する必要があります。
マルチブラケット矯正との比較❶
『目立たない』
マウスピース型矯正装置(インビザラインアライナー)は透明に近くで目立たないため、装着していることがほとんどわからず、見た目のストレスを感じさせません。
マルチブラケット矯正との比較❷
『取り外しが出来て衛生的』
マウスピース型矯正装置(インビザラインアライナー)はいつでも取り外しが可能なので、歯磨きやフロスなど普段通りのお手入れができ、口腔内を健康な状態に保つことが出来ます。
マルチブラケット矯正との比較❸
『金属による悩みも解消』
金属製のワイヤーやブラケットを使用しないマウスピース型矯正装置なら金属アレルギーの心配はありません。
インビザライン マウスピース矯正の様々な治療オプション
インビザライン・システムによる歯列矯正治療では、アライナー(透明マウスピース型矯正装置)の枚数によって治療期間が決まってきます。患者さまが希望される歯並びにするために、現在の歯並びの状態から検査を行い、治療計画を立て、最終的な治療期間が決まります。また、使用するマウスピースの枚数に応じて治療期間が変わります。
例)インビザライン 14枚⇒治療期間 14週間(約3~4カ月)
昨今、矯正の治療期間が半年や1年以内で行える矯正治療を目にしますが、結果的に「今、どのような歯並びで、どこの歯をどのような矯正治療を施すのか。」という、患者さまの現在の症状やご希望の歯並びによって治療期間が大きく変わってきます。

治療期間2カ月~ インビザライン・エクスプレス
インビザライン・エクスプレスは、アライナー(透明マウスピース型矯正装置)7枚以内の歯列矯正治療に使用されます。
1枚のアライナーにつき1週間程度装着していただきますので、おおよそ7週間にて歯列を整えていきます。
治療期間4カ月~ インビザライン・ライト
インビザライン・ライトは、アライナー(透明マウスピース型矯正装置)14枚以内の歯列矯正治療に使用されます。
1枚のアライナーにつき1週間程度装着していただきますので、おおよそ14週間にて歯列を整えていきます。
治療期間8カ月~ インビザライン・モデレート
インビザライン・モデレートは、アライナー(透明マウスピース型矯正装置)26枚以内の歯列矯正治療に使用されます。
1枚のアライナーにつき1週間程度装着していただきますので、おおよそ26週間にて歯列を整えていきます。
治療期間8カ月~ インビザライン・コンプリヘンシブ
インビザライン・コンプリヘンシブは、エクスプレス、ライト、モデレートではアライナーの枚数に制限がありましたが、コンプリヘンシブではアライナーの枚数に制限が無い歯列矯正治療になります。つまり、作成されたクリンチェック治療計画のアライナーの枚数がそのまま治療期間となります。1枚のアライナーにつき1週間程度装着していただきます。
インビザラインと他のマウスピース矯正との比較
昨今、マウスピース型矯正装置を用いた矯正歯科治療、いわゆるアライナー矯正(アライナー型矯正装置を用いた矯正治療)を行う歯科医院や業者が乱立しており、公益社団法人 日本矯正歯科学会ではこのようなアライナー矯正に対する患者様からの問い合わせが多発しているようです。
日本におけるマウスピース矯正の種類について
今回はマウスピース矯正をご検討中の患者様に少しでも参考になればと、様々なマウスピース矯正の製品について調査してみました。(2024年5月現在)
公式ホームぺージを持たないマウスピース矯正製品も・・・
公式ホームぺージを持たないマウスピース矯正の製品はそれだけ取り扱う矯正歯科が少ないと言えます。
選択した製品によるマウスピース矯正が、思ったように進まなかった場合、転医(転院)を検討する必要も考えられます。
また、製品自体に問題があった場合にも責任の所在が明らかではありません。
さらに、ごく僅かな特定の矯正歯科でしか扱っていないマウスピース矯正製品の場合には転医(転院)が困難です。
あるいは、治療中に矯正担当医に万が一のことがあった場合にもやはり引き継いでくれる矯正歯科を探すのも困難です。
インビザライン マウスピース矯正治療が始まるまで
矯正治療を専門に行う医院とそれ以外の歯科医院によって内容は異なる場合があります。詳しくは歯科医院にご相談ください。
STEP1 初診診察 カウンセリングを予約する
歯科医院でのカウンセリング時には、独自のシミュレーションツールを用いてご自身の歯並びの変化を見ることも可能。 気になることは治療開始前に歯科医師に相談しておきましょう。

STEP2 精密検査を受ける
歯列矯正治療を行う際には、必ず形態的検査と機能的検査が必要になります。
一般的には、精密検査と呼ばれます。
インビザライン マウスピース矯正治療を希望される場合にも精密検査が必要です。
形態的検査とは
最適な歯列矯正治療を行うためには、その症例における治療目標と治療方針の決定、治療術式の選択、治療経過の予測と予後の推定までも含めた正確な診断が不可欠です。このためには症例の現在の実態や、原因と考えられる要素の正確な把握、診断に必要な資料を系統的に収集、検査を行う必要があります。この検査は形態的検査と機能的検査に大別されます。
1)全身的検査
2)顔面写真:①正貌の観察 ②射位の観察 ③側貌の観察
3)口腔内写
4)口腔内スキャンデータ
5)X線検査:CBCT

機能的検査とは
機能的検査は歯自体の形態的要因によって決定される中心咬合位と、機能的要因すなわち筋や顎関節などによって制限される下顎の位置との間に存在する可能性のある不一致や不調和を検査することを目的としており、形態的検査と同様に矯正治療においては必要不可欠な検査です。
機能的検査の代表的項目を以下に示します。
1)顎運動の検査:①下顎位 ②運動路 ③早期接触 ④咬合音
2)筋機能の検査
3)発音の検査
4)頭部X線規格写真による機能分析法
5)ファンクショナルワックスバイト法による機能分析
STEP3 コンサルテーションを受ける
分析・診断結果に基づき、歯列矯正治療のクリンチェック治療計画を作成していきます。お一人おひとり骨格は異なり、歯並びやかみ合わせも千差万別です。このため、治療計画も当然のことながら一様ではありません。歯列矯正治療前の分析・診断を誤れば望ましくない結果を生み出してしまいます。
コンサルテーションではクリンチェック治療計画を確認し、自分の歯並びやかみ合わせの1週間ごとの変化が確認できます。

実際のクリンチェック治療計画作成の作成においては、ボルトン分析、歯列弓幅径テーブル、セファログラムをもとにCBCTで確認できるボーンハウジング内にすべての歯牙が排列できるかどうかを確認しIPRあるいは抜歯矯正のシミュレーションを繰り返し、上顎及び下顎のオーバージェットとオーバーバイト、上顎及び下顎の顎正中線、歯牙移動表やTooth Moovvement Assesment(TMA)により予測実現性の低い歯牙移動は組み込まれていないかなどを確認していきます。次に上顎及び下顎によるOcculsal Contactsのチェック、アタッチメントの設置、プレシジョンシリーズの追加、ステージングにて歯牙を移動する順序を調整します。
さらに、出来上がったクリンチェック治療計画によってスマイルライン、E-ラインがどのように変化するかを検証し完成へと向かいます。
例)実際のクリンチェック治療計画


インビザライン マウスピース矯正の治療プロセス
STEP4 インビザライン マウスピース矯正開始
歯科医院で最初のマウスピースを受け取る際は、マウスピースを装着し、歯にフィットしているか確認します。また、着脱方法やお手入れ方法、注意事項などの説明を受けます。

インビザライン マウスピース型矯正装置(インビザラインアライナー)の使用方法
マウスピース型矯正装置(インビザラインアライナー)は正しく使用すれば効果的な装置ですが、使用方法を間違えば効果が得られないばかりかトラブルを引き起こしてしまう場合もあります。担当医師の指示に従い正しく使用しましょう。
〇装着時に必ずアライナーチューイを使用してください
計画通りに歯牙を動かす為には、マウスピース型矯正装置(インビザラインアライナー)がしっかりと1本1本の歯牙、あるいは歯牙に設置されたアタッチメントにフィットさせなければなりません。

治療に必須のツールです。
装着するたびに必ずすべての歯牙およびアタッチメントにマウスピース型矯正装置(インビザラインアライナー)が適合するよう十分に咬みこみをおこなってください。
インビザライン マウスピース型矯正装置(インビザラインアライナー)の装着時間
〇21時間以上の装着を必ず守ってください
従来型のマルチブラケット矯正では歯に直接的にブラケットが設置され、ワイヤーが装着されるため24時間ずっと矯正力が持続的に働き効果的に歯牙移動が行われる仕組みの装置でした。
一方でマウスピース型矯正装置(インビザラインアライナー)はでは食事中にマウスピースを外せることが大きなメリットとなる一方で、装置を外している時間では矯正力によって移動された歯牙が元の位置に戻ろうとする現象が起こります。
外している時間が長くなるほど元の位置に戻る量が増えるため、結果的に予定していた歯牙移動が行われないということになってしまいます。
〇装着時間が不足すると
予定通りに歯牙移動が行われないということは、矯正治療の効果が得られないばかりか、正しく歯牙やアタッチメントに適合していないマウスピース型矯正装置(インビザラインアライナー)を長時間装着することによって歯牙自体に過剰な負荷がかかり圧下や歯肉退縮といったトラブルを引き起こすことも考えられます。
食事や歯磨き時のマウスピース型矯正装置(インビザラインアライナー)の取り扱い

インビザライン矯正では、マウスピース型矯正装置(インビザラインアライナー)は食事など、必要な時には取り外すことができるので、装置に食べ物が詰まる心配が無く、治療中も普段通りに食事ができます。

マウスピース型矯正装置(インビザラインアライナー)を外したら、必ず専用のケースに入れて保管をしてください。

マウスピース型矯正装置(インビザラインアライナー)は必ず所定の洗浄剤にて定期的に洗浄してください。
インビザライン マウスピース矯正におけるアタッチメントとは
インビザライン矯正治療において、1本1本の歯牙移動に適切なフォースシステムを作用させるため、コンポジットレジンにて歯牙に3次元的な形状を付与する必要があります。これをアタッチメントと呼びます。

このアタッチメントはインビザラインアライナーと歯牙の相互作用を強化するためのもので、治療前にクリンチェック治療計画上でもご覧いただくことができます。
インビザライン マウスピース矯正におけるストリッピング、IPRとは
歯を削る処置はストリッピングとよびますが、最近ではIPR(InterProximal Reduction)とよばれることも多いようです。歯と顎の大きさのディスクレパンシーの解消、上下顎の第一大臼歯及び犬歯咬合関係のⅠ級の確立のために歯の近心及び遠心の隣接面を削合する治療方法です。
〇ストリッピング、IPRはどのように行うのか
削合する量が0.3ミリ以上場合にはこのようなダイヤモンドバーを用い高速回転で削合していきます。

削合する量が0.2㍉以内の場合にはこのようなダイヤモンドチップを用い低速回転で削合していきます。

削って良い量の基準とは
〇Hudson(1956)、亀田(1985)によるストリッピングの基準
ストリッピングはデンタルX線写真を参考にして、隣接面エナメル質の約1/2まで削除可能であるとしている。
〇 Zachrisson(1975)のストリッピングの報告
歯の削除がエナメル質に限定されれば、歯髄や象牙質の組織学的変化は認められず、新たに露出したエナメル質は正常の表層エナメル質としての特性を有するようになると報告している。
〇 D.FillionのIPRチャート(1995)
Fillionは1つの歯に存在するエナメル質の幅から導き出した可能なIPRの最大量をチャートで示している。

このチャートによれば以下を限界量としています
・下顎の切歯は0.2~0.3㍉まで
・上顎の切歯は0.3㍉まで
・下顎の犬歯の近心は0.2㍉、遠心は0.3㍉まで
・上顎の犬歯の近心は0.3㍉、遠心は0.6㍉まで
・小臼歯及び大臼歯は0.6㍉まで
ストリッピング、IPRのリスク
歯を削ることによってさまざまなリスクの可能性はありますが多くの論文や文献で安全性が証明されています。
〇 ストリッピングを行った部位の再石灰化に関する文献
Brudevold F,Tehrain A,Bakhos Y
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Interoal mineralization of abraded dental enamel.
滑沢なエナメル質面の研磨は一時的に脱灰を引き起こすが、数分のうちに唾液の干渉作用がその部位を中和し、再石灰化プロセスによってう蝕に対して高い抵抗をもつ。
同研究により(研磨によって引き起こされる)初期段階における急速な再石灰化が、脱灰から歯を保護する強力なメカニズムになる。J Dent Res,1982
〇 隣接面間の骨縁下ポケットの考察
Tal H.
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Relationship between the interproximal distans of roots and the plevalence of interbony pockets.
隣接面間の距離が短くなるほど、骨縁下ポケットが生じる傾向は低くなり、その距離が大きくなるほど骨縁下ポケットが生じる傾向が高まる。J periodontol,1984
〇 歯根間のスペースと骨欠損の考察
Heins PJ,Thomas RG,Newton JW
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The relationship interradicular width and alveolar bone loss.
狭い歯根間においては、骨は非常に危険な状態にあることを示す所見はない。
歯根間のスペースが狭いよりも、広いほうが骨欠損が起こりやすい傾向にあることをデータは示している。J periodontol,1988
〇 ストリッピングを行った部位のう蝕の発生率に関する文献
Crain G , Sheridan JJ
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Susceptibility to caries and periodontal disease after posterior air-rotor strippinng .
608人を母集団とした研究で、ストリッピングを群と非ストリッピング群のう蝕の発生率に有意な差は見られなかった。J clin orthod,1990
STEP5 定期的な診察を受ける
指定された装着時間を守りながら、治療の段階に合わせて新しいマウスピースにつけ替えていきます。定期的に通院して、新しいマウスピースのセットを受け取りましょう。

インビザライン・システムによる歯列矯正治療を行うあたって、定期的な診察を重要と考えております。その一方で患者様にとってはなるべく通院の頻度は少ないほうが良いのも事実です。まずは、なぜ定期的な診察が必要かをご理解いただければと思います。
インビザライン矯正治療におけるオフトラッキング
インビザライン矯正治療では、アライナーと呼ばれる透明なマウスピース型矯正装置を装着して歯牙を移動させる矯正治療システムです。
1つのアライナーを1週間装着したうえで次のアライナーに進むわけですが、その段階で予定通り歯が移動していないことが多々あります。予定通りに歯が移動していないにもかかわらず次のアライナーに進んでしまうと、アライナーと歯の間のギャップが徐々に大きくなっていきます。このギャップをオフトラッキングと呼びます。

画像のようにオフトラッキングが起こってしまっている状態では、アライナーを装着していても歯が移動していなという結果になってしまいます。
オフトラッキングはなぜ起こる?
オフトラッキングが起こる理由は次の4つに分けられます。
1)患者さまの装着時間が基準の20時~22時間を満たしていない
2)アライナーを装着した後のチューイングが適切に行われていない
3)歯牙に設置したアタッチメントが脱離している
4)歯の移動計画に問題がある
1,2は患者さまの問題であり、3,4は医院側の問題となります。
大きなオフトラッキングが起こると大幅な矯正期間延長も
写真のようなオフトラッキングが起こってしまった場合には、次の2つの改善方法が考えられます。
1)直ちにアライナーの使用を中断し、新たにすべてのアライナーを作り直す
2)アライナーのステージアップを止め、補助的な装置を使用しオフトラッキングが改善するまで待つ
このような状態になると治療がストップしてしまうので治療期間が大幅に延びてしまうことにつながります。
オフトラッキングを起こさないために
インビザライン矯正治療ではオフトラッキングが起こらなければ治療は7~8割成功といっても過言ではありません。
毎回の定期的な診察の際に、目視では確認できないミクロ単位のオフトラッキングを検知するプログレスアセスメントというソフトウェアを導入している矯正歯科を選ぶことを推奨いたします。

インビザライン・システムは、アライナー(透明マウスピース型矯正装置)を1週間ごとに交換しながら段階的に歯牙をいどうしていく歯列矯正システムです。このため段階に応じた歯牙の移動が確実におこなわれていなければ、歯牙は最終的な目標位置に到達できません。

STEP6 保定治療
保定とは、歯列矯正治療によって位置異常の歯を移動させた後、すべてのその周囲組織が新しい条件に適応するように構造的及び機能的変化が終了するまで目的とする位置に歯、あるいは顎を保持しておくことを言います。
インビザライン マウスピース矯正を行い歯並びが整ったら、一定期間は保定装置を装着して元の歯並びに後戻りするのを防ぎます。

保定は矯正治療のうちの最も大切な最終処置
保定は矯正治療のうちの最も大切な最終処置で、動的治療を第一の治療(primary treatment)というのに対して、第二の治療(secondary treatment)と言われている。
この保定の成否が矯正治療の成否ををも決定すると言える。
一般的に自然的保定、機械的保定(永久保定を含む)とに大別される。
〇自然的保定とは
矯正治療により歯並びに顎を移動させた後の新しい咬合状態を自然の力すなわち筋の回復力、咬合関係、歯周組織をもって保持すること。
〇器械的保定とは
自然的保定の条件が不十分である場合、それが充足されるまで器械的装置により保定を行うことを言い、この目的で使用するものが保定装置です。
器械的保定の期間は?
器械的保定の期間は、患者様の年齢、不正咬合の種類、不正咬合の原因、動的治療の期間などによって一律に決定することは困難であるが、通常1~2年は必要であるとされています。
移動された歯ならびに顎と、これに加わるすべての力との機能的調和が得られるまで保定をおこなうべきと考えられています。
保定装置とは
歯列矯正の動的治療終了時には、ほとんどの症例において程度の差こそあれ器械的保定を行ってから自然的保定に移行します。
この器械的保定に使用する装置を保定装置と呼びます。
〇保定装置としての所要条件
1)個々の歯の生理的運動を可及的に阻害しないこと
2)成長期の顎骨にあたっては、その成長発育を妨げないこと
3)口腔の機能、すなわち発音、咀嚼などを妨げないこと
4)口腔内を清潔に維持できること
5)審美性に優れていること
6)製作が容易であり、かつ強度があること
7)可撤式の保定装置は、調節および着脱が容易であること
ビベラ・リテーナー
ビベラ・リテーナーは、インビザライン・ジャパン株式会社が提供する目立ちにくいマウスピース型の保定装置です。

素敵になった、あなたの笑顔をビベラ・リテーナーで美しく保ちましょう。
ビベラ・リテーナーは、患者様それぞれ異なる歯並びにしっかりフィットするため、後戻り防止をサポートします。*
* 歯牙位置の保持は医師に指示された装着時間とコンプライアンスによります。
インビザライン マウスピース矯正の治療効果と実感
一般的な治療効果と治療後の状態
治療例:20代女性患者さま
問診1 お口の中やお顔のことで気にされていることを教えてください
今回の患者さまの場
・上の前歯が前に出ている
・口が閉じづらい
・仕事終わりにアゴの疲れを感じる
・かかりつけの歯科でかみ合わせが良くないと言われたことがある
問診2 歯列矯正治療を始める前に先生に聴いておきたいことはありますか?
今回の患者さまの場合
・矯正治療にかかる期間
・マウスピース型矯正装置で治るのかを知りたい
治療症例


〇歯列矯正治療にかかった期間、来院回数
■使用装置:インビザライン・アライナー(透明マウスピース型矯正装置)
■動的治療期間:1年8カ月
■来院回数:12回 ※初診診察、コンサルテーションを含む
治療途中の歯並びの変化
インビザライン マウスピース矯正を行うにあたって、一人一人の患者ごとに「クリンチェック治療計画」を立案し、1週間ごとの変化をご覧いただきます。
インビザライン矯正の体験談とレビュー
10年来の悩みが2年で解決。出会えてよかった。 信頼できる先生とストレスの少ないインビザライン

「これが最後の歯科矯正になる」と確信できました
「こんなうまい話あるのかな?」。最初は半信半疑でした。家族でもう何年もワイヤー矯正を続けてきたものの、満足できる結果が得られてなかったから。「2年ほどできれいな歯並びになりますよ」という先生の言葉に正直驚いたんです。長男は、ワイヤーが邪魔で歯磨きをさぼり歯茎が腫れていた状態。長女は、中学から吹奏楽をやりたかったけれど、以前のクリニックからは反対されていました。「納得できない治療は続けたくない」と打開策を探していたときに、出会ったのがこのクリニック。
初診時に現在の歯並びから完成形までのプロセスを映像で見られたのは大きな説得力がありました。さらに、どんな些細な質問にも丁寧に応えてくれる先生とお話して、半信半疑の気持ちはどこかへ。代わりに芽生えたのは、「これが最後の歯科矯正になる」という確信でした。
納得から満足へ。日々、実感できるうれしい変化
子どもたちの歯並びが劇的に変わっていくのを目の当たりにして、わたしも始めることに。ワイヤーで唇が傷いたり、固いものを食べられないという負担がなく、次のアライナーに進んでも、違和感があるのは最初の1、2日ぐらい。逆に自然過ぎて、長女はつけ忘れて学校に行ってしまうほど!同じ歯科矯正でも、ワイヤー矯正と、人間工学に基づいたインビザライン矯正とでは、まったくアプローチが違うと感じます。全員がまだ治療中ですが、長男は歯並びが変わっていく実感がモチベーションになり、しっかり自己管理ができるように。精神的にも成長しました。長女は、笑ったときの歯茎が気にならなくなり、念願の吹奏楽部で楽しそうに練習しています。実は、わたしもうれしいことが!別のクリニックの歯科衛生士に「歯並びが美しくなりましたよね。どこの矯正歯科に転院されたんですか?ぜひ、教えてください」と尋ねられたんです。
インビザライン矯正に出会えてよかったと心から思います。納得できない治療を続けるのは、肉体的にも精神的にもつらいものです。だからこそ、最初に完成イメージを共有できたことは、大きな安心感がありました。そして、それを実現する先生の技術がすごい。最近では、「うまい話ってほんとにあるんだね」と子どもたちと話してるんですよ。
治療症例


治療症例


執筆者
佐久間 真千子 Machiko Sakuma
遼裕 Ryosuke
理紗子 Risako
「趣味はフィギュアスケート。見るのも、滑るのも好きです」と真千子さん。毎週のようにリンクで練習に励み、大会にも出場。「笑顔もだいじなスポーツなので、歯並びが整って自信が持てるようになりました」。治療したクリニックはは名古屋市内の自宅からもアクセスがよく、夜の治療も対応してくれることも魅力。「このクリニックに通う時間は、部活や習い事で忙しくなった子どもたちと唯一ゆっくり会話できる時間でもあるんです。帰りにみんなで食事をするのも楽しみなんですよ」うれしそうに語ってくれました。
インビザライン マウスピース矯正を導入する歯科医師の選び方
マウスピース矯正「インビザライン」による矯正専門クリニックを名古屋に開業したのが2015年。
そこから10年が経過しようとしています。
元々、専門としていたマルチブラケット・システムからインビザライン・システムへの移り変わって10年、矯正治療の現場で患者様と向き合いつつ、同時にインビザラインの公認講師として、このシステムに様々な角度から向き合ってきました。
マウスピース矯正の爆発的な普及
特にここ数年、これまで矯正歯科に携わっていなかった歯科医師がこぞってマウスピース矯正を診療メニューに加えるようになっており、インビザラインだけではなく様々なマウスピースが爆発的に普及してきております。
日本におけるマウスピース矯正の種類について
マウスピース矯正は、比較的手軽なイメージとは裏腹に、歯科医師にとっては非常に難易度の高い矯正システムであり、矯正治療における知識と経験が乏しいと瞬時に好ましくない結果となって表れてきます。
インビザライン マウスピース矯正への期待
患者様はインビザラインに対してどのようなことを期待しているでしょうか?
◎治療期間中に目立たない
◎取り外しが出来て衛生的
◎ワイヤー矯正より痛みが少ない
マウスピース矯正「インビザライン」について詳しく解説
実際に従来型のマルチブラケット・システムと比較すると数多くのメリットがあります。
しかし、忘れてはいけないことがあります。
「本当にきちんとした歯並びやかみ合わせに治るのか?」ということです。
インビザライン マウスピース矯正で失敗しないためには?
マウスピース矯正「インビザライン」がここまで爆発的に普及してきた要因は、多くの歯科医師が「歯型を採得してメーカーにオーダーすればマウスピースがつくられてくる」という認識を持っている、つまり歯科医師免許さえあれば誰でも簡単に矯正治療を行えるという認識を持ってしまったからに他なりません。そして、導入する一般の歯科医師がどんどん増えていきました。
インビザライン・システムを提供するインビザラインジャパンは治療精度を担保するため、システムの開発もさることながら、これを取り扱う歯科医師の教育に莫大な費用と時間を費やしました。
とくに現社長の松本氏の手腕により「ファカルティ」という歯科医師の先生という仕組みをつくりあげ、システムの正しい使い方や矯正治療の教育が手厚く施され、現在ではインビザラインにおける最低限の治療精度は担保されるにいたりました。
※2024年現在、日本では25名のファカルティが認定されており。2021年から竹内敬輔もインビザライン社のファカルティを務めております。
責任が持てる範囲の症例選択
マウスピース矯正に限らずワイヤー矯正でも同じことが言えますが、矯正治療というのは症状の分析と診断をもとに治療計画を立てることから始まります。
ところが立てた治療計画通りにスムーズにゴールできることの方が圧倒的に少なく、治療の過程で様々な【問題】に直面することになります。
・⻭が予定通り移動しない
・歯がグラグラになってくる
・歯肉が退縮する
・顎関節症が発症する
・フェネストレーションが起こる
・歯が変色してくる
・犬歯がかみ合わない
・奥歯が噛み合わない
・正中線が合わない
さらに小臼歯の抜歯を伴う矯正では
・抜歯した空隙が閉じない
・歯根が整直しない
・全体的に噛み合わせが合わない
これにより治療期間がどんどん延びてしまったり、計画と通りに治らないといった状況に陥ります。
これら【問題】には、すべて原因が予兆が存在します。治療計画を立てる際にどこに注意するべきかは矯正専門の知識と経験が乏しいと見落としてしまうことも多く、また数週間~数か月ごとの定期的な診察実の際にも【問題】が見落とされてしまうことも多々あるでしょう。やがたそれが大きな【問題】に発展したときには対処に困ってしまうという結果となり、われわれのような専門クリニックへと転医(転院)されてくる結果となります。
重要なことはそれぞれの歯科医師が『責任が持てる範囲』で矯正治療を行うことだと考えます。
セカンドオピニオンを推奨します
患者さま自身がご自分のお口の中の症状について正しく理解することは困難です。
かかりつけ医の先生から矯正治療を勧められた際には、あるいははじめて矯正相談やカウンセリングを受ける際には
・相談が無料だから
・治療期間が短いから
・キャンペーンだから
・治療費用が安いから
・近所だから
このような理由で『契約』をせず、一旦は持ち帰りましょう。
そして、最低でも1件、できれば2件程度のセカンドオピニオンを受けましょう。
そのうえで比較検討した後で『契約』することを強く推奨いたします。
具体的な症例や経験値を確認する歯科医師の特性
インビザラインのステータス制度とは
ステータスは年間のクリンチェック承認数、つまり年間の治療契約数に応じて決定されます。

ステータスの種類
〇ブロンズ 1~10症例
〇シルバー 11~20症例
〇ゴールド 21~50症例
〇プラチナ 51~80症例
〇プラチナエリート 81~150症例
〇ダイアモンド 151~400症例
〇ブラックダイアモンド 401症例以上
ステータスと治療技術は関連があるのか?
インビザライン・ジャパン株式会社のステータスは年間のクリンチェック承認数、つまり年間の治療契約数に応じて決定されるものですので、歯科医師の治療技術とは無関係ということになります。
とくに複数の歯科・クリニックを経営する大型の医療法人では、1人の先生のアカウントを利用して複数の歯科・クリニックの患者さんすべての契約を行っている場合も多いようです。こうなると複数の歯科・クリニックの患者さんの契約を合算すれば上位のステータスを獲得できてしまう仕組みとなっているようです。
インビザライン マウスピース矯正の費用について
矯正治療全体の治療費、支払い方法、追加費用
【一般歯科】で行う歯列矯正、【一般歯科・矯正歯科】で行う歯列矯正、【矯正歯科】で行う歯列矯正の3つに大きく分かれることがわかりました。3つに分類し分かりやすくまとめてみました。

初回の相談費用・カウンセリング費用
【一般歯科】のカテゴリの2件の歯科・クリニックでは初回の相談費用・カウンセリング費用が設定されていませんでした。
【一般歯科・矯正歯科】のカテゴリでは5件中1件では費用設定されていませんでしたが、 4件の歯科・クリニックではすべて初回の相談費用・カウンセリング費用は無料で行っているようです。
【矯正歯科】のカテゴリでみると3件のうち2件は初回の相談費用・カウンセリング費用は有料(2200円~5500円)という結果となりました。
歯列矯正治療は保険診療の適用外となります。従いまして初回の相談費用・カウンセリング費用を保険請求することは混合診療となり法律で禁じられております。
混合診療は違法行為
現状の日本の制度では、自由診療と保険診療を混合する、混合診療は認められていません。そのため、矯正治療費用を自費で支払い、その後の通院・処置・診察費用は保険で行うことは法津で禁じられています。つまり、保険外の治療を一部でも行い自費で支払った場合には、同様の目的で行われる治療に関しても全て自費での治療となります。
精密検査・診断費用
【一般歯科】でのインビザラインGoでは、調査した2件のうち1件は精密検査・診断費用が設定されていませんでした。
【一般歯科・矯正歯科】でのカテゴリは5件中の2件では不明、3件の歯科・クリニックで33,000円~55,000円という設定が多いようです。
【矯正歯科】のカテゴリの3件うちいずれも50,000円前後という結果となりました。
価格の違いから推定されることとしましては、矯正治療を専門としている【矯正歯科】でおこなう検査の内容や診断方法は、他のカテゴリの歯科と比較すると何らかの差があることが考えられます。
インビザライン矯正治療費用には下限と上限がある
【一般歯科】でのインビザラインGoでは、調査した2件のうち2件ともインビザラインのプランは1つだけのようで2件ともインビザライン治療費用は40万円~44万円と大きな差は無いようです。インビザライン・システムは表のように全部で7プランありますが、そのうち1つは一般歯科医師が行うインビザラインGo、2つは子ども用の歯列矯正治療プランとなっており、症状が残る4つが成人用の歯列矯正治療プランとなっています。
【一般歯科・矯正歯科】のカテゴリをみていくと、5件中3件では比較的易しく取り組みやすいケースでは66万円~75万円ほどの価格帯でインビザライン・システムによる歯列矯正治療を行い、それ以外のケースではワイヤー矯正の治療となっているようです。
【矯正歯科】のカテゴリでは3件ともすべてにおいて症状による下限費用と上限費用が設定されており、下限は44万~55万円、上限は88万~93万円となっていました。
〇消費税を含めているかの確認は必須
調査した全10件を見てみると、税込み価格で表示されている歯科・クリニックは4件、税別価格で表示されている歯科・クリニックは6件でした。
【一般歯科】のカテゴリでは2件中2件とも税込み価格での表示となっておりました。
【一般歯科・矯正歯科】のカテゴリでは5件中4件が税別表示となっており、もう1件に関しては分割支払いの金額のみ表示されており一括金額は不明で消費税の明示もなされていないようです。
【矯正歯科】のカテゴリでは3件中の2件が税込み価格での表示となっていました。
通院・処置・診察費用とは
インビザライン・システムによる歯列矯正治療では、必ず定期的な通院が必要です。その際に発生する費用が通院・処置・診察費用となります。
【一般歯科】でのインビザラインGoでは、調査した2件のうち1件は無料、もう1件について通院・処置・診察費用は明記されていませんでした。
【一般歯科・矯正歯科】のカテゴリをみていくと、5件中2件は有料、他3件に関しては通院・処置・診察費用は明記されていませんでした。
【矯正歯科】のカテゴリでは3件ともすべてにおいて有料となっていました。有料となっており場合にはいずれも4,000円台~5,000円台となっているようです。
歯列矯正治療は保険診療の適用外となります。従いまして定期的な通院・処置・診察費用を保険請求することは混合診療となり法律で禁じられております。
保定・リテーナー費用が初期費用に含まれているかの確認は必須
矯正装置を撤去し歯列矯正治療が終わった直後は、歯肉や歯槽骨が歯に密着していません。年齢や症状による個人差もありますが、装置撤去後数カ月は歯並びが元に戻りやすい状況となっています。このためしっかりと固定する期間が必要であり、この際に使う装置を保定装置・リテーナーと呼びます。今回の調査においては
【一般歯科】でのインビザラインGoでは、調査した2件のうち1件は別途5万円、もう1件では保定・リテーナーの有無は明記がありませんでした。
【一般歯科・矯正歯科】のカテゴリをみていくと、5件中4件が無料で、他の4件では明記されておりませんでした。
【矯正歯科】のカテゴリでは1件が無料、他2件は別途4万円~6万万円となっているようです。
〇保定・リテーナーは後から追加費用となる場合が多い
この保定・リテーナーの費用は最初に支払う矯正治療費用に含まれているケースと含まれていないケースがありますのでしっかりと事前に確認する必要があります。
歯科・クリニックによる総額支払い費用のちがい
〇一般歯科での矯正治療費用
【一般歯科】というカテゴリの歯列矯正ではインビザラインの7つの治療オプションのうちGoという唯一矯正治療経験が少ない一般歯科医師のために用意されているシステムとなります。このため、かなり限られた症状のみに適応される歯列矯正治療のプランとなっておりますので、治療費用も440,000円~550,000円という比較的安い総額費用となっているようです。。しかし、初回の相談・カウンセリング費用、精密検査・診断費用、調整・通院・処置費用。保定・リテーナー費用など後から追加でかかる場合もあるようなので注意が必要です。
〇一般歯科・矯正歯科での矯正治療費用
【一般歯科・矯正歯科】というカテゴリでの歯列矯正では、初回の相談・カウンセリングに行き、インビザライン・システムの適用範囲かどうかを判断し、難易度の低い治療であれば671,000円~759,000円という比較的安い総額費用でインビザライン治療を行っているようです。しかし、初回の相談・カウンセリング費用、精密検査・診断費用、調整・通院・処置費用。保定・リテーナー費用など後から追加でかかる場合もあるようなので注意が必要です。また、難易度の低い治療以外はインビザライン・システムではなく通常のマルチブラケット・システムの適用となる歯科・クリニックが多いようです。
〇矯正歯科での矯正治療費用
【矯正歯科】というカテゴリでの歯列矯正では、3つのクリニックが1,042,800円~1,051,600円と非常に近しい総額費用でインビザライン治療を行っているようです。また、いずれも全ての費用が明記されておりました。
治療費用以外にも様々な費用がかかる
インビザラインでの歯列矯正治療に限らず、一般的に歯列矯正治療を行う際には、実際の治療費用以外に様々な費用がかかってきます。
A:相談、カウンセリング費用
B:精密検査、診断費用
C:治療費用(下限)
D:治療費用(上限)
E:調整、通院、処置費用
F:保定、リテーナー費用
これらをすべて合わせた費用が治療費用の総額となります。
何が含まれていて、何が含まれていないかをしっかりと見極める必要がありそうですね。
インビザライン矯正治療の費用は歯科・クリニックによってさまざまです。
下記は2021年11月における名古屋市のインビザライン矯正治療の費用について調査したものです。
「インビザライン矯正 費用 名古屋」の調査結果について
医療費控除について
歯列矯正はかみ合わせや歯並びなどが原因で機能的な問題が起こっている場合には、矯正治療費⽤、検査費⽤、通院費⽤などは医療控除の対象になる場合があります。
どのようなメーカーがこのシステムをつくったのか?

インビザライン・ジャパン株式会社は「マウスピース型矯正装置」のパイオニア企業である、米国アライン・テクノロジー社(Align Technology, Inc.)の日本法人です。
独自に開発した3D画像化技術と審美的要素を融合した「インビザライン・システム」および「インビザライン Goシステム」を日本国内において日本の歯科医師に提供しています。また、デジタル歯科をリードするグローバル企業としてデジタル印象採得装置(口腔内スキャナー)を日本の歯科医師、医療機関や大学等に提供しています。
これまでに世界で1700万人を超える患者様がインビザラインによる治療を受けられています。(2024年6月時点における「インビザライン・システム」および「インビザライン Goシステム」の合計)

会社概要
会社名:インビザライン・ジャパン株式会社 (Invisalign Japan, Inc.)
設立:2002年5月
所在地:〒141-0021 東京都品川区上大崎3-1-1
代表者:代表取締役 松本 貴嗣
事業内容:歯列矯正用具の輸入業務並びに国内販売業務、医療機器の製造販売業務(許可番号: 13B2X10280)
グループ概要
本社:Align Technology, Inc.
設立:1997年3月
本社所在地:2820 Orchard parkway San Jose, California 95134
上場年月取引所:2001年1月 米国NASDAQ市場 ALGN-(NASDAQ)
連結売上高:US$24億 (2019年第4四半期)
従業員数:グループ全体:16,460人 (2019年12月現在)
主な提供地域:米国、カナダ、日本、中国、英国、フランス、ドイツ、イタリア、スペイン、オーストラリア、香港、韓国、中米、南米、その他各地
インビザライン マウスピース矯正 治療成功のためのポイント
適切な歯科医院の選択
マウスピース矯正「インビザライン」について、詳しく解説していきましたがいかがでしたでしょうか?
歯列矯正における、マウスピース矯正では各クリニックで取り扱う矯正装置も様々あります。その中でインビザラインは、日本国内だけではなく、海外も含め1700万人のシェアを誇るマウスピース矯正です。インビザラインを取り扱うクリニックも近年増えてきており、矯正歯科を行っているクリニックは日本全国で約2万件程ございます。
矯正歯科でこれからインビザラインを始めよう!と思われている方は、ご自身の歯並びの状態を知っていただくためにも、まずは歯科医師に相談をしていただき自分の求める歯並びがどのくらいの費用で、どのくらいの治療期間になるのかを知っていただくことが大切です。
患者様にとって、自分にあった矯正歯科を見つけることができるように矯正歯科の選び方をまとめておりますので、ご確認ください。
自分にピッタリな矯正歯科の選び方
- インビザライン マウスピース矯正とは
- インビザライン マウスピース矯正とマルチブラケット矯正の違い
- インビザライン マウスピース矯正の様々な治療オプション
- インビザラインと他のマウスピース矯正との比較
- インビザライン マウスピース矯正治療が始まるまで
- インビザライン マウスピース矯正の治療プロセス
- インビザライン マウスピース矯正の治療効果と実感
- インビザライン矯正の体験談とレビュー
- インビザライン マウスピース矯正を導入する歯科医師の選び方
- インビザライン マウスピース矯正の費用について
- どのようなメーカーがこのシステムをつくったのか?
- インビザライン マウスピース矯正 治療成功のためのポイント

監修者
医療法⼈きらめき 理事⻑
アラインクチュールデンタルオフィス名古屋栄院 院⻑
インビザライン社ファルカルティ* ※公式認定講師
インビザラインダイアンモンドプロバイダ ※8年連続
インビザラインファースト部門世界シェア第1位 ※2019年
所属学会:日本矯正歯科学会/日本成人矯正歯科学会/日本小児歯科学会
⽵内 敬輔 Keisuke Takeuchi
愛知学院大学歯学部卒業後、北海道の矯正歯科にて研修を積み、2004年に愛知県にて子供向けの矯正歯科/小児歯科を開業。2014年にインビザライン・システムのライセンスを取得し、2015年に名古屋市では初となるマウスピース専門の矯正歯科であるアラインクチュールデンタルオフィスをオープン。また、2019年には銀座院もオープンした。20年の歯列矯正治療の経験を持ち、インビザライン・システム1,900症例を含む4,900症例(2022年5月現在)を手がけており、2019年には子供向けのインビザライン・ファースト部門で16万人を超えるドクターの中で世界シェア第1位を獲得している。その経験の豊富さから日本だけでなく海外の歯科医師たちに対し歯列矯正治療及びインビザライン・システムの教育や講演を多数行なっており、2021年よりインビザライン社のファカルティを務めている。 *インビザライン社カファルティとは インビザライン矯正に携わる歯科医師に対し、歯列矯正治療およびインビザライン・システムについての教育・指導を⾏うポジション (2022年3⽉現在国内22名)
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