インビザライン適応の症状とは
矯正歯科アラインクチュール名古屋栄院 院長の竹内です。2004年の開業以来、10年間はほぼすべての症状に対して3,000症例を超えるマルチブラケット矯正をメインとした矯正治療に取り組んで来ました。2014年以降、マウスピース矯正(インビザライン)での矯正治療に携わるようになり、2026年2月現在までで3,600名の患者様の矯正治療を行ってきました。
マウスピース矯正(インビザライン)では難しい治療とは
矯正歯科アラインクチュールに訪れる患者様では「自分の歯並びでもマウスピース矯正できちんと治るのか?」「自分の歯並びでもインビザラインできちんと治るのか?」という質問が必ずしもと言ってよいほど聞かれる質問です。その度にこの『きちんと』とは何を意味するのかを掘り下げて聴き取りを行うようにしています。
『きちんと治る』の意味とは?
多くの患者様とのカウンセリングのなかでこの『きちんと』には、『マルチブラケット矯正と同程度に』という意図や『歯並びはもちろんかみ合わせまで』といった意図があるのだと理解しました。あるいは患者様ご自身の要望がマウスピース矯正(インビザライン)によって解決できるのかという意図もあるかと思います。
STEP1 初診診察
非常に難易度の高い症状をマウスピース矯正(インビザライン)で「きちんと」治した症例を治療開始から治療完了まで解説致します。
患者様の情報
初診診察日:2020/5/28
性別:女性
年齢:20代
問診1 お口の中やお顔のことで気にされていることを教えてください
・八重歯
・上の前歯の隣の歯の形(縦に向いているのが嫌)
・下の歯並びも嫌
・歯の黄ばみ
・口角に左右差がある
問診2 歯列矯正治療を始める前に先生に聴いておきたいことはありますか?
・就職までにある程度治るか?
・治療途中で東京に引っ越す可能性があるが大丈夫か?
・ワイヤーは痛かったと聞くのでインビザラインでやりたい
・きれいになるなら歯を抜くのも仕方ないが、できれば抜きたくはない
・自分の症状でもインビザラインできちんと治るのか?

STEP2 コンサルテーション(歯列矯正治療の計画、期間、費用のご説明)
初診診察から1~2週間後にコンサルテーションでは120分程度のお時間をいただき、分析・診断結果およびオーダーメイド治療計画についてのご説明を行います。また、歯列矯正にかかる治療期間及び費用についてご説明を行います。


オーダーメイド治療計画の作成(診断と治療計画及び治療期間)
分析・診断結果に基づき、歯列矯正治療の計画を作成していきます。お一人おひとり骨格は異なり、歯並びやかみ合わせも千差万別です。このため、治療計画も当然のことながら一様ではありません。歯列矯正治療前の分析・診断を誤れば望ましくない結果を生み出してしまいます。
大臼歯の咬合関係、犬歯の咬合関係、上顎と下顎のオーバージェット及びオーバーバイト、上顎及び下顎の顎正中線などを考慮し、この患者さまの場合には小臼歯を抜歯しての最終ゴールのイメージをつくります。
STEP3 治療開始
矯正歯科アラインクチュールでのインビザライン治療は、1st Phaseから4th Phaseまでの4つで構成されています。
1st Phase イニシャルアライナー
今回のケースでは28ステージのインビザライン・アライナー(透明マウスピース型矯正装置)を装着し、早期接触を取り除いていくところからはじめました。これにより本来の下顎の位置を探り当て、アディショナルアライナーにて上顎の遠心移動を行い臼歯関係を整えていくという予定です。1個のインビザライン・アライナー(透明マウスピース型矯正装置)を1週間間程度装着していただきますのでイニシャル・アライナー治療期間はおおよそ7カ月です。
2nd Phase アディショナル(追加)アライナー
イニシャルアライナーでの治療が完了し、下顎の位置が定まってきたところで、1回目のアディショナルアライナーで上顎遠心移動を行いました。
矯正歯科アラインクチュールでは、患者さまにより満足いただくためアディショナル・アライナーはコンプリヘンシブプランで2回まで、コンプリヘンシブプラスでは3回まで治療費に含んでおります。アディショナル・アライナーに進む際には、再度ドクターとカウンセリングを行い、新たなご要望をお聞きするとともに、イニシャル・アライナーで改善しきれなかった箇所やかみ合わせの治療を行うためアディショナル・アライナー(追加アライナー)を作成いたいます。アディショナル・アライナーの平均期間はコンプリヘンシブプランで6か月程度、コンプリヘンシブプラスで12か月程度となります。
3rd Phase リファインメントアライナー
イニシャル・アライナーおよびアディショナル・アライナーがすべて完了したところで、3rd Phaseでは後戻り予防及び最終仕上げの目的でリファインメント・アライナーを作成いたします。通常、このリファインメント・アライナーは6ステージ程度で、1日の装着時間は12時間~14時間となります。
4th Phase 保定治療・メンテナンス
保定とは、歯列矯正治療によって位置異常の歯を移動させた後、すべてのその周囲組織が新しい条件に適応するように構造的及び機能的変化が終了するまで目的とする位置に歯、あるいは顎を保持しておくことを言います。
保定は矯正治療のうちの最も大切な最終処置で、動的治療を第一の治療(primary treatment)というのに対して、第二の治療(secondary treatment)と言われています。
矯正歯科アラインクチュールでは、この保定期間を3年と定め、3年間分の保定装置をご準備しております。
STEP4 インビザライン矯正治療を終えて・・・
治療症例
歯列矯正治療にかかった期間、来院回数
■使用装置:インビザライン・アライナー(透明マウスピース型矯正装置)
■動的治療期間:2年8カ月
■保定治療期間:3年
■来院回数:17回 ※初診診察、コンサルテーションを含む
STEP5 歯列矯正治療にかかった費用と期間
歯列矯正治療は5つの費用に分かれております。
①初診診察費用
②オーダーメイド治療計画作成費用(診断費用)
③インビザライン矯正治療費用
④保定治療
⑤定期的な診察費用
初診診察費用
矯正歯科アラインクチュール名古屋栄院では、患者さまにとってより詳しく正確な情報をお伝えするために初診診察が非常に重要と考えております。このため、充分なお時間をお取りしてさまざまな検査および、診査を行い、結果についてはドクターから詳しくご説明しております。
■費用:5,500円(税込)
■時間:検査および、ご説明に2時間程度いただいております。
オーダーメイド治療計画作成費用(診断費用)
検査の際のレントゲン写真、お口の中の写真、お顔の写真をもとに分析・診断を行った結果についてご説明させていただきます。そして、最終的に自分の歯並びやかみ合わせがどうなるのかを歯列矯正治療を開始する前に動画にてご覧いただきます。
■費用:49,500円(税込)
■時間:コンサルテーションにて2時間程度ご説明させていただきます。
インビザライン矯正治療費用
今回のケースではオーダーメイド治療計画にて47個のインビザライン・アライナー(透明マウスピース型矯正装置)が必要という結果となりましたので【コンプリヘンシブ ¥1,133,440-】にてご契約させて頂きました。
保定治療
保定治療はビベラリテーナー3セットが費用に含まれております。
※保定治療の費用が含まれていない歯科医院もありますのでご注意ください。
定期的な診察費用
矯正歯科アラインクチュールでは2か月に一度の診察をお願いしております。この診察では計画通りに歯列矯正治療が進んでいるかどうか、お口の中やお顔、機能に問題が生じていないかについての診察を行います。
■費用:5,500円(税込)
■時間:1時間程度
インビザライン適応についての考察
今回ご紹介した症例は2020年ごろに初診診察に来られた患者様でした。歯並びの問題だけではなくかみ合わせの問題もあり、小臼歯抜歯での矯正か非抜歯での矯正かをかなり悩み、患者様と相談の末に非抜歯でのインビザライン矯正で進めることになりました。インビザライン専門として開業し、5年程度が経過したころの患者様でしたが、症状の重さからもマルチブラケット矯正との併用も頭をよぎりましたが、結果的にはインビザライン矯正のみで素晴らしい結果へと導くことができました。
大切なのは治療再現性
今回の治療では八重歯の歯並びと上の2番目の歯の強いねじれ、垂直的な開咬と水平的な2級咬合という問題が複雑に絡み合って生じていました。この問題の原因を精査し、1つ1つの症状に対して適切な治療計画を作成することで徐々に正常咬合へと導いていくわけですが、今回のケースではまずイニシャル・アライナーの設計においては早期接触を取り除き、アディショナル・アライナーにて上顎遠心移動を行う計画としました。
このように分析・診断結果から適切なイニシャルとアディショナルの治療計画を立て、的確に治療ゴールにたどりつけるように何度もシミュレーションを行い実際の患者様の治療に向かいます。そして治療結果を考察し、さらに次の治療につなげていくということを10年以上にわたり3600症例で継続しています。
インビザライン適応の症例はドクターによって全く異なる
インビザライン適応の症例はドクターによって全く異なると言えます。もちろんインビザラインのライセンスを取得したばかりの時は適応の症例は「0症例」となりますが、経験が増えていけば徐々に適応の症例が増えていきます。しかし、中には最も大切な「治療結果の評価」が出来ていないのに症例数だけが増えてしまっているドクターも多く見かけます。これでは、患者様に費用をいただいて不利益な結果を生み出す最悪な結果となってしまいます。
【治療計画立案→実際の治療→治療結果の評価→改善→】の繰り返しを地道に行っていくことだけが、ありとあらゆる症状の患者さまの治療で結果を出すための最重要事項ですね。
監修者
医療法⼈きらめき 理事⻑
アラインクチュールデンタルオフィス名古屋 院⻑
インビザライン社ファルカルティ* ※公認指導医
インビザラインダイアンモンドプロバイダー ※8年連続
インビザラインファースト部門世界シェア第1位 ※2019年
⽵内 敬輔 Keisuke Takeuchi
愛知学院大学歯学部卒業後、北海道の矯正歯科にて研修を積み、2004年に愛知県にて子供向けの矯正歯科/小児歯科を開業。2014年に世界で最も代表的な透明マウスピース型矯正治療であるインビザライン・システムのライセンスを取得し、2015年に名古屋市では初となるインビザライン矯正治療を専門とする矯正歯科アラインクチュール名古屋栄院をオープン。また、2019年には矯正歯科アラインクチュール東京銀座院にも同様の矯正歯科をオープンした。
マルチブラケット・システム矯正治療をはじめとする20年以上の歯列矯正治療の経験を持ち、インビザライン矯正治療3,600症例を含む6,600症例(2026年2月現在)を手がけ、2019年には子供向けのインビザライン・ファースト部門で16万人をこえるドクターの中で世界シェア第1位を獲得している。その経験の豊富さから日本だけでなく海外の歯科医師たちに対しても歯列矯正治療および、インビザライン・システムの教育や講演を行い、2021年よりインビザライン社のファカルティ*を務めている。 *インビザライン社のファカルティとは 透明マウスピース型矯正治療(インビザライン矯正治療)を⾏う歯科医師に対して指導を⾏う国内25名のみの公認指導医
